仕事を読む

質問が出てこない新人へ

上司:何か質問はある?

新人:いえ、大丈夫です。

上司:(o´・ω・`)

さて、新人の皆さん

こんな経験した事はないでしょうか?

新人の頃、上司や先輩に仕事を教わっていると必ず聞かれるのが「質問ある?」です。

そして、無いと答えると困った顔をされたり、何か1つくらい質問しろよと言われた事がある人は多いのではないでしょうか。

さて、そんな悩みを抱える新人さん向けに、今夜はこれを読もうか流「質問の仕方」を伝授します。

疑問が出る瞬間とは

我々が何かをする時に疑問がでる瞬間というのは、元々持っている知識や考え方に対して異なった事象が起きた時です。

例えばガリガリ君の色は水色という知識があったとしましょう。

引用:赤城乳業

自分はガリガリ君といったら水色、ソーダ味しか知らない。

そんな状況で友達が赤茶色のガリガリ君を食べていたらどうでしょう?

君のガリガリ君はなんでそんな色しているの?

自然とこんな疑問が浮かんでこないでしょうか。もちろん、ガリガリ君なんかどーでもいいやと、そもそも興味がないと成り立ちません。

しかし、基盤となる興味や意識が向いている状態を前提とすれば

人が何かに疑問を持つ瞬間というのは、多くの場合、自分の常識とは異なる現象が起こった時ではないでしょうか。

基礎的な知識がある

さて、疑問が出る瞬間が自分の常識と異なる場合だとするならば、

仕事に関して疑問が出る時には2つの条件があります。

1つ目が知識です。

教えてもらう内容に対する基礎的な知識がなければ、上司から教えてもらった事を鵜呑みにして全く質問が出ない事でしょう。

教えてもらった内容はよく分かった。

でもそれで満足してしまい、そこから発展した考え方=質問が生まれません。

質問が自分の元ある知識との対比の結果生まれるものだとしたら、必ず最低限の知識というものは必要になります。

目の前の現象が分かる

もう一つが目の前の仕事の内容が分かるという事です。

つまり今、目の前の仕事が何を意味していてどういう目的で行われているのかが分かる事が必要です。

例えば、バーテンダーの作るカクテルに関して師匠がどういうところを意識して、どう行ったテクニックを使っているのかが分かる必要があります。

そうでなければ、ただ酒を入れてシェイカーを振っているだけに見えてしまいます。

ところが実際は素人には分からない繊細な技術や心遣いが組み込まれているはずです。

目の前で行われている仕事について何が起きているのか。

表面的ではなくプロとしての内容がきちんと分かる事が必要となります。

やるべき事は

このように①最低限の知識を得る。②目の前の仕事の内容が理解できる。この2つの条件が揃い、その2つに違いが生じた時、その差が疑問として抽出されてくるのです。

つまり新人さんはまずしっかりと知識を得る事が必要になります。

営業ならばその商品について隅から隅まで頭の中に入れておく、技術職なら最低限の専門的知識をもう一度復習するといった事が必要になります。

逆に上司や先輩は自分の仕事の内容をしっかりと教えてあげる。

昔ながらのやり方で見て盗むなんてものがありますが、寿司屋の専門学校が証明しているように残念ながら現在では過去のものとなりつつあります。

見て盗めではなく、きちんと教える事が使える部下を育てるための最短ルートとなります。

また部下に教えてもなかなか理解してもらえないという方もいるでしょう。

そういう場合はアウトプットさせる事が最も効率的です。

人は聞いただけでは全体のわずか5%程度しか頭に入りません。(割合に明確な根拠はないみたいですが肌感覚としてはやはり低いことは間違いない。)

今教えた内容を逆に後輩に説明してもらうとどこまでが理解できていて、どこが理解できていないかが浮き彫りになってきます。

そして理解できていないところだけをもう一度教えてあげるといいでしょう。

逆に新人さんは教えてもらった内容に関して自分から「こういう理解でよろしいでしょうか。」とアウトプットしてみるのも良いのではないでしょうか。

そうするときちんと理解できていた場合は「そうそう、その通り、さらに言うとね、、、」のように内容が広がって行くかもしれませんし、理解が違っているとこは訂正してもらえます。

教えるのが下手なやつ

このようにきちんと分析して考えていくと質問をするという一連のプロセスのどこでつまづいているかが明確になります。

そのため上司は指導するときにその問題点だけに注目して解決策を講じると良いでしょう。

逆に教えるのが下手くそな奴はこの分析ができません。

だから指導は全て、「もっと積極的に質問しなさい」というものになってしまう。

ところがこれは指導ではないわけです。

予備校の講師が勉強のできない生徒に対して「もっとしっかり勉強しなさい」なんて言えば、「いや、ちゃんと教えろや」となるでしょう。

それと同じで疑問が出るまでのどのプロセスで上手くいっていないのかを客観的に分析してそこだけを集中的に指導する必要があるのです。

しかし教えるのが下手くそな奴は分析をしないで根性論に走ります。

もっと積極的に質問しなさい。

やる気があれば質問の1つや2つくらい出るでしょう。

質問がないなんて何を見ていたんだ。

もし指導者がこのような人であれば、師事する人を変える必要があるかもしれません。

まとめ

質問が出ないなら質問が出るまでのプロセスをきちんと客観的に分析しましょう。

そうすることで、どこで自分がつまづいているか見えてくるはずです。